「リファラル採用の導入を検討したいけれど、特徴についていまいち理解できていない…」 そんな採用担当者の声を、よく耳にします。しかし、1からリファラル採用の仕組みについて調べるのは大変ですよね。
そこで本記事では、リファラル採用のメリット・デメリットや、費用面などについて解説していきます。
読了後は、リファラル採用の主な特徴について理解できるようになっているはずです。
リファラル採用とはどんな採用形態?
リファラル採用とは、自社の社員に友人や知人を紹介してもらう採用形態のことです。スキルよりも血縁関係を重視する傾向にある縁故採用(コネ採用)とは違い、一定の採用基準を満たす必要があります。せっかく人材を紹介しても、選考内容によっては不採用になる場合も十分考えられるのです。
今あるコネクションを活用しながら、明確な条件に合致する人材を探せる採用形態といえます。
欧米ではもともとメジャーな考え方でしたが、現在は日本でもその注目度が増しています。2020年のMyReferの調査によると、約80%もの大企業がリファラル採用を導入済み・導入予定だと答えています。少子高齢化による人手不足の中でも、より優秀な人材を確保したいという考えが広まっていることが、人気の理由といえるでしょう。
リファラル採用のメリット・デメリットとは?
次に、リファラル採用のメリットとデメリットについて、具体的に説明していきます。良さと悪さの両方について理解し、自社に向いているかどうかよく考えてみましょう。
リファラル採用のメリット
まず、ミスマッチが起こりにくいことが一番のメリットといえます。社員の友人や知人なら、価値観や人間性が共通している可能性が高いからです。また、事前に社員から業務内容や福利厚生についてリアルな説明を聞いてから入社できるので、理想とのギャップを大きく感じずに済みます。社内に知り合いがいるという安心感も感じられるため、早期退職を防ぐ効果もあるでしょう。
これに加えて、大規模な採用選考を行う必要がなく、コスト削減に貢献できることもメリットの1つです。求人媒体への広告掲載料や手数料を支払わなくてよいので、最低限の費用で採用活動を行えます。
リファラル採用のデメリット
代表的なデメリットは、人材のタイプが偏ってしまう傾向があるという点です。友人関係からの紹介だと、得意分野や性格が似てしまいがちだからです。会社の風土に合った人材を探すことはできますが、多様性を重視し、バラエティ豊かな社員を集めるには適していない採用形態だといえます。
また、知人を紹介してくれた社員の人間関係を悪化させてしまう可能性もあります。もしも紹介した相手が選考に落ちてしまった場合、今までと同じような関係性を維持することは難しいかもしれません。不採用になった場合のフォローも、前もって考えておいた方がよいでしょう。
リファラル採用にかかる費用
人材を紹介した社員に払う報酬(インセンティブ)が、費用の多くを占めると思われます。紹介料として対価を支払ってしまうと職業安定法第30条と第40条に違反しますが、あくまで給与の一部として支払うなら違法性はありません。金額は企業によって数万円〜数十万以上と差が大きく、0円という企業も少なくありません。給与ではなくサービス券やギフト券で支払う企業もあり、その形は多岐にわたります。
この他にかかる費用は、会食の際にかかる交際費や、専用ツールを利用する場合の利用料などが挙げられます。すべてを合計しても、一般的な採用形態と比較するとかなりコストを抑えられることはほぼ間違いないです。
リファラル採用導入をおすすめしたい企業の特徴とは?
リファラル採用を導入する意義があるのは、これから採用活動のコストを削減したいと計画している企業でしょう。1人当たりにかかる費用や時間を大幅にカットでき、効率よく優秀な人材を採用できることが理由です。ただし、採用システムの構築化には時間がかかるため、中長期的な目線でコスト削減を画策する余裕がある企業に限ります。
また、社員の定着率やエンゲージメントを向上させたいと考えている企業にも適しています。社員が自ら自社の魅力について積極的に考えるようになり、全体的なパフォーマンス力のアップも期待できるはずです。
まとめ
社員の紹介を通して選考を行うリファラル採用は、ミスマッチが起こりにくい新時代的な採用形態です。多様性のある人材が確保しにくいといったいくつかのデメリットも存在しますが、上手に利用すれば採用コストを格段に抑えることができます。適性がある企業なら、大きな効果を出すことができるでしょう。
自社の環境がリファラル採用に適していると感じたら、ぜひ導入を検討してみてください。