キャリアデザインとは？目的や必要性、メリットなどを解説！

近年、「キャリアデザイン」という言葉が注目されています。キャリアデザインとは、自分の将来なりたい姿を実現するために、職業を軸にプライベートを含めて設計していくことです。本記事ではキャリアデザインとは何か、なぜ今必要とされているのか、キャリアデザインを描くことによるメリットや設定の方法などについて解説しています。
　

キャリアデザインとは

キャリアデザインとは、仕事を通じて自分が将来なりたい姿やありたい姿を設計し、計画通りに実現していくことです。仕事上のやるべきことや目標の給料や役職といったことのみではなく、価値観やプライベートの将来を含めてプランニングしていくことを指します。
　

キャリアデザインが必要とされる背景

キャリアデザインが必要となってきた背景には時代の変化があります。少子高齢化やグローバル化、多様な働き方の選択といった様に、個人は自身が主体的にキャリアを考える必要が高まってきました。
　
また、終身雇用や年功序列がどんどんと廃止され、昔の様に新卒で入った会社に退職まで安心していられるという状況でもありません。このように社会、企業、個人それぞれにおいて激しい変化が起こっており、それに応じるためにキャリアデザインが必要となってきています。

キャリアデザインの目的

個人からみたキャリアデザインを行う目的とは、大きく分けて自身が望む将来を実現することと、そのための行動を明確化することです。漫然と働いていると、本当に自分が望む姿に近づくことは困難でしょう。主体的にプライベート含めて仕事について考えることで、望む姿に対して計画的なアクションを起こすことが可能です。
　
また、なりたい姿から逆算し、現在すべき行動を導くきっかけになります。キャリアデザインを行うことで、将来のありたい姿に向けて今何をすべきなのか、どういった自己啓発をすべきかといった行動が明確になります。　

キャリアパス・キャリアプランとの違い

キャリアデザインと似たような言葉でキャリアパスやキャリアプランといったものがあります。違いを解説していきます。「キャリアパス」は、主に企業側が社員に対して示す計画です。キャリアデザインの様に社員の主体性は重視されません。また、「キャリアプラン」は、キャリアを人生全体と捉えるキャリアデザインと比較すると、職歴にフォーカスを当ててプランニングをする点が特徴と言えます。
　

キャリアデザインを設定するメリット

キャリアデザインを設定することで、個人や雇用する企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか？
　

組織力強化

グローバル化による競争激化や少子高齢化による労働力人口の低下などに対応するには、組織力を強化することが必要です。キャリアデザインを行うことで従業員は計画的に目的をもって成長することができ、結果的に企業全体としての生産性もあがります。

離職の防止

キャリデザインにより、企業は従業員が目指しているものを知ることができ、サポートすることが可能です。従業員が望む将来に対して欠けているものを企業側が補填することで、従業員の離職の防止に繋がることもあります。
　　

キャリアデザインを設定するデメリット

メリットがある一方でデメリットもありますので紹介します。

転職のきっかけとなる可能性

キャリアデザインを行うと、他社への転職のきっかけとなる可能性もあります。キャリアデザインを設定している中で現在の企業は自身に合わないと気づいたり、将来の目指す姿を達成できないと感じることもあるためです。

昇進や昇給の目的化

企業側がキャリアデザインの構築を主導すると、企業側にとって都合がいい人材を目指す従業員が多く出てくるかもしれません。そうすると経営層に気に入られるようにキャリアデザインを利用し、キャリアデザインをうまく使うことで昇進や昇給を目指すようになる恐れがあります。そうなるとキャリアデザインを設定する本来の目的は果たせません。
　

キャリアデザインの設定方法

キャリアデザインを構築するには、大きく分けて3つのステップがあります。それは現状把握、目標設定、今やるべき行動を決めるの３つです。

最初の現状把握ですが、現状のキャリアや能力などを客観的にみることが必要です。心理テストや能力テストを取り入れるのも良いでしょう。
　
続いて目標設定を行います。自分らしいキャリアを思い描き、3年後、5年後、10年後といったように段階的に考えましょう。それぞれの時点でどのような仕事をしたいか、どんなスキルを身につけていたいかを書き出しましょう。
　
最後に、今やるべき行動を明確にします。これまで行った現状と目標設定との間にある差を埋めるために、今何をやらなければならないのかを優先順位をつけながら決めましょう。
　