本コラムでは、当社コンサルタントの武田が、「キャリアエッセイ3~自分のミッションを求めて~」と題し、キャリアを考える上でのヒントをご紹介させていただきます。今回は、「小さな幸せに気づくこと」をテーマにお伝えします。
小さな幸せに気づくこと

樺沢紫苑さんの『精神科医が見つけた3つの幸福』という本を読みました。
樺沢さんは同書の中で、幸せの種類は3種類あり、その求める順番を間違えないように生きるべきと言われています。
セロトニン的幸福 : 心と身体の健康
オキシトシン的幸福 : つながり、愛
ドーパミン的幸福 : 成功・お金
順番は、上から順に求めるべきであると言われていて、この順番を間違えて、ドーパミン的幸福、すなわち地位とか名声、社会的成功、金銭の多寡に目が奪われてしまうと、メンタル疾患や身体疾患に陥りやすい、と警鐘を鳴らしています。
更に仕事に対する姿勢として、以下のように書いておられます。
多くの人は、「必死に頑張れば成功できる」と思い込んでいるが、完全に間違いである。睡眠を削り、休息も取らず、必死に働く。その先にあなたを待っているものは「病気」である。
若いころの私にとっては、この言葉の全く逆を信じていました。仕事こそ命であり、それに向けて頑張る人こそが成功し、栄誉、役職、報酬を与えられて社会に貢献することができると、そのように信じていました。その競争に負ける人間は、そもそも弱い人間であり、その役割に値しないものであると。
でも本当にこの価値観で走り続けてきた結果、自分自身はどうだったのだろうかと、自問自答しています。
「幸せな人生」とは、「未来」にあるものではなく、「今、ここにあるもの」でなければ、未来の幸せなど積み上げられるものではないです。即ち、自分の「今」の幸せを感じることができていない人間が、周囲の人間の幸せを考え、そのサポートができるのだろうかと。
毎日仕事の上で、「つらいけど頑張らなければ」的な思いに囚われていて、この痛みの先に、本当に目指している世界は訪れるのか・・・
セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福をしっかり覚え、謙虚でありながらも自己肯定感を維持することを忘れずに歩みたいと思います。





